排水の管理
研究にかかすことのできない貴重な水資源を、
適切な水質管理やリサイクルによって無駄なく使用しています。
処理設備を設置して排水の水質を適切に管理しています。
排水から有害物質を取り除く中水化システム
神戸研究所分子イメージング科学研究センターに追加設置した排水処理設備
各事業所では実験室などから出る実験室系排水の処理設備を設置しています。有害物質や汚濁負荷物質などを吸着する装置をはじめ、分解、酸化、凝集沈殿、活性汚泥、砂ろ過、消毒・滅菌、pH調整など事業所ごとの排水の特性に合わせた処理装置を設置して処理を行い、さらに法令や条例等で定められた分析を行って排出される排水に異常がないことを確認しています。
研究活動の進展に伴い神戸研究所分子イメージング科学研究センターでは、排水中に含まれる化学物質等を吸着処理するための設備を追加して設置しました。このように排水の変化に対応した設備の見直しや増強を行い、排水が適切に処理されるよう管理しています。
■ 年間実験排水量
■ 和光事業所排水処理・中水化設備概念図
■ 和光事業所の中水製造量
逆浸透膜を利用した中水化システムで、排水の一部を再利用しています。
水の使用量が多い和光事業所では、有害物質や汚濁負荷物質などの処理を行った実験室系排水の一部を、逆浸透膜を利用した中水化システムで処理し、再利用しています。この処理で、排水の種類によっては水道水と同等以上の良質で安定した水質をもつ中水に生まれ変わります。
中水は大型の加速器施設に供給し、冷却水として再利用しています。加速器施設で使用する冷却水は、設備の劣化などを防ぐために不純物の少ない高品質の水の供給が求められます。排水処理設備の各装置と逆浸透膜を利用した中水化システムを組み合わせることにより、質の高い中水を冷却用水として供給しています。