1. 理研が取り組むべき創薬・医療技術の対象か?
- 治療満足度が低く、薬剤貢献度が低い疾患領域(希少疾患、感染症、中枢神経疾患、免疫疾患等)、あるいは理研創薬の強みが生かせる疾患に対する革新的な創薬標的。
- 斬新な創薬モダリティーに繋がる新規技術。
- 「モダリティー」
- :低分子医薬、ワクチン、タンパク医薬、抗体医薬、中分子医薬、核酸医薬、遺伝子治療、細胞治療のような創薬技術の方法・手段
創薬・医療技術プログラム(DMP)はテーマ・プロジェクト選定とステージアップのためのガイドラインを設置しています。
創薬・医療技術基盤プログラムでは、新薬および新規医療技術としての実用化に必要な研究の方向性、研究開発計画および薬事承認に必須なプロセスを支援します。創薬テーマ・プロジェクトの支援対象課題の選定については、ガイドライン(選定基準)を設けております(表1)。これらの基準は、創薬の出口戦略を見据え、研究着手時に創薬研究の成功の可能性の高い基礎研究として意義のあるものに選択と集中ができるように策定しています。当プログラムにおける創薬テーマの選定につきましては、機関内の専門家からなる会議体にて審査し、テーマ・プロジェクトの採択・不採択を決定します。
当プログラムでは、採択した創薬テーマ・プロジェクトを推進するにあたり、ステージをS(シード)段階、L(リード)段階、P(臨床)段階の3段階に分け、さらにそれぞれの中をステージS0からS3、ステージL1からL3、ステージP0からP3、に細分化して管理しています。
ステージS0からステージL2までは候補化合物が1つあるいは少数に絞り切れていないいわゆる探索段階で「テーマ」と呼び、テーマリーダーとポートフォリオマネージャー(ポートフォリオマネージャーは複数のテーマを担当します)が協力して創薬を推進します。L3ステージ以降は候補化合物の開発を進める段階で、「プロジェクト」と呼び、プロジェクトリーダーをアサインして開発を強力に推進します。
ご提案いただく研究の中ですでに発見しているシード・リードがあれば、どのステージまで進んでいるのかが重要な審査項目となります。
抗体、細胞加工物・遺伝子治療等の課題につきましても各ステージの基準を定めています。また、これらのステージのうち、重要なステージについてはステージアップのための定義を詳細に決めています。個々の創薬テーマ・プロジェクトを推進しながらこれらの要件に基づいてステージアップの判断を行いますが、当プログラムで推進する全テーマ・プロジェクトからなるパイプラインにおける優先度も定期的に協議し、期待されるテーマ・プロジェクトがより早く開発できるようなリソース配置を行います。
創薬を実現するまでにはクリアしなければいけない多くの項目があります(下図「医薬品候補化合物の同定までにクリアすべき主な項目」参照)。当プログラムでは、創薬の専門家、最先端の創薬技術に詳しい研究者をスタッフに揃え、皆様の創薬テーマ・創薬プロジェクトを推進できるように体制を整えております。ぜひ、一度ご相談ください。