研究に欠かすことのできない貴重な水資源を、適切な水質管理やリサイクルによって無駄なく使用しています。
処理設備を設置して排水の水質を適切に管理しています。
各事業所で実験室などから出る実験室系排水の処理設備を設置しています。有害物質や汚濁負荷物質などを吸着する装置をはじめ、分解、酸化、凝集沈殿、活性汚泥、砂ろ過、消毒・滅菌、pH調整など事業所ごとの排水の特性に合わせた処理装置を設置して処理を行い、さらに法令や条例等で定められた分析を行って排出される排水に異常がないことを確認しています。
※2011年度排水量の大幅な増加の要因は、2011年度より播磨研究所の排水量に、公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)が排出する排水量を加算して集計したことに起因する。
逆浸透膜を利用した中水化システムで、排水の一部を再利用しています。
水の使用量が多い和光事業所では、実験室から排出される有害物質や汚濁負荷物質を直接排水口へ流さず、専用容器に回収しています。そして実験室系排水の一部を、逆浸透膜を利用した中水化システムで処理し、再利用しています。この処理によって、排水の一部は水道水と同等以上の良質で安定した水質をもつ中水に生まれ変わります。
また、和光事業所では、中水を大型の加速器施設に供給し、冷却水として再利用しています。加速器施設で使用する冷却水には、設備の劣化などを防ぐために不純物の少ない高品質の水の供給が求められます。排水処理設備の各装置と逆浸透膜を利用した中水化システムを組み合わせることにより、質の高い中水を冷却用水として供給しています。