• English
  • Japanese

研究内容

公募研究

公募研究 06(平成24年度採択):
長距離電子スピン状態転送を実現する荷電状態制御単一光子素子の研究

研究代表者/上智大学・理工学部・准教授  中岡 俊裕

量子情報通信や量子計算に代表される量子情報処理技術の今後の発展、特に、量子情報通信の長距離化(量子中継)や量子計算機とのインターフェイスに「(長距離)離れた2素子間の量子もつれ」の生成が極めて重要である。本研究では、これまでに開発したサイドゲート制御型量子ドット単一光子素子を発展させ、半導体電子デバイスによる離れた2素子間(スピンースピン間)量子もつれ(EPR状態配布)の実現に必要な技術を開拓する。

基盤となる素子は長い研究の歴史を持つサイドゲートを持つ縦型単電子素子を基本構造としている。量子ドットを含むp-i-n構造に同構造を適用することで高fidelity量子もつれ生成に適した状態への制御とその状態からの単一光子発生、それらの光子干渉を達成するためのゲート制御を行うことができる。これらの技術開発、測定を行う。測定に関しては、2光子干渉に耐えうる高効率な光取り出しが必要となる。素子がゲートに覆われている困難を克服するため素子裏面からの新光子測定法開発する。以上、長距離2量子メモリ間量子もつれのための新しい量子ドット制御素子を提案・諸基盤技術の確立を目指した研究を行う。本手法の狙いは光子を介した半導体中電子スピンの長距離量子状態転送技術であり、半導体中の電子を媒介とした量子サイバネティクス実現に貢献したい。

詳細は「論文/出版物」ページをご覧ください。