勝藤 拓郎 氏(早稲田大学理工学部、JST さきがけ)
「幾何学的フラストレーションと誘電率」

 三角格子、スピネル/パイロクロア格子上のスピンは、その幾何学的な特性によりフラストレートすることが知られている。近年、我々は、このフラストレートしたスピンと電荷自由度、特に誘電率との結合について実験的な研究をおこなっており、誘 電率測定がフラストレートしたスピンの揺らぎを見ることができる重要な実験手段になることを明らかにしてきた。講演では、パイロクロアR2Ti2O7、スピネルZnFe2O4、六方晶(三角格子)RMnO3に関して、フラストレーションスピンの揺らぎと誘電率の関係について議論する。