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研究活動

研究活動

細胞環境を露に考慮した大規模な分子動力学計算を行います。現在、細胞質中や生体膜中での分子混雑環境におけるタンパク質の安定性、ダイナミクス、機能に興味を持って研究しています。

研究内容

  • 細胞内に含まれる分子の70%は水ですが、それ以外の30%はタンパク質や核酸、糖などの生体高分子が占めています。この環境(細胞内分子混雑環境)におけるタンパク質の振る舞いは、希薄溶液中とは異なることが指摘されており、近年再び注目を集めています。我々は全原子分子動力学計算や大規模粗視化分子動力学計算などを用いて、分子混雑環境下でのタンパク質のダイナミクスや安定性、分子認識機構を解析しています。

  • 生体膜は様々な種類の脂質分子と膜タンパク質から構成されます。近年、脂質ラフトと呼ばれる生体膜内の部分構造においてシグナル伝達などの重要な生命現象が起こっていることがわかり、注目を集めています。我々は、脂質ラフトなどの混合脂質膜のモデリングを行い、膜タンパク質の機能を解明します。

  • 細胞内でのタンパク質の凝集や変性などによって、アルツハイマー病や狂牛病などの致命的な疾患に至る可能性が指摘されています。我々は細胞質や生体膜などの細胞環境を露に含む大規模なシステムに関するシミュレーションを行うことで、疾患と関連するタンパク質の動態を明らかにし、疾患の分子機構の解明や医療のデザインに役立つ情報を引き出します。

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