開催概要

第4回 水科学ワークショップ「水の多様性を極める」−水科学の現在と未来-

2012/05/21-22
場所:鈴木梅太郎記念ホール(埼玉県和光市)
オーガナイザー:長田 義仁

開催趣旨

理化学研究所(理研)では、次代の科学の在り方の一つとして、現代社会の抱える課題の解決に寄与すること(課題解決型の科学)を提案している。その一環として、理研の「水」に関する研究を結集し水に対する理解を格段に進めるとともに、得られた知見を社会に還元し役立てることを目指す研究課題を、研究戦略的展開事業の枠組みにおいて推進してきた(「水科学」Feasibility Study)。

本研究では、新たな「水」像を構築すべく、理論計算やシミュレーションから水分子の超精密測定まで幅広い分野を網羅した研究を展開してきた。この度、それらの研究成果をまとめるとともに、それら成果の社会のニーズへの橋渡しを趣旨とした、『「水の多様性を極める」-水科学の現在と未来-』と題したワークショップを開催することとした。

本WSでは、多様な側面をもつ「水」を捉え直し、そこから得られる知見が産業界に貢献する可能性を期待したい。そのため、FSでの研究成果を発表すると共に、理研の内外を問わず「水」に関する知見を広く求め、活発な議論ができる場としたい。

第3回 水科学ワークショップ 「International mini-workshop on Water Science」

2011/10/11
Venue:Okochi-Hall(Wako Campus)
Organizer:Dr. Yoshihiko Osada

第2回 水科学ワークショップ −水を知る・水を活かす・水を創る−

2010/12/06
場所:鈴木梅太郎記念ホール(埼玉県和光市)
オーガナイザー:長田 義仁

開催趣旨

理化学研究所(理研)では、次代の科学の在り方の一つとして、現代社会の抱える課題の解決に寄与すること(課題解決型の科学)を提案している。その一環として、理研の「水」に関する研究を結集し水に対する理解を格段に進めるとともに、得られた知見を社会に還元し役立てることを目指す研究課題を、研究戦略的展開事業の枠組みにおいて推進することとなった。

「水科学」は、基幹研副所長・長田義仁の下、2年間のフィージビリティスタディ(FS)として平成22年度4月に発足した課題である。FSにおける最大の目標は、自然科学の総合研究所である理研として、「水科学」の向かう方向性、研究の妥当性を見極めること、これを通じて2年後の「水科学」の姿を具体に示すことにある。発足から8カ月を経過し、「水科学」の枠組みは大分見えてきた。今回のワークショップでは、所内外の水関連の活動を知り、「水科学」の目指す像を明確にしていくこと、その構想を参加者と共有することを目指す。

午前の部では、「水科学」の今後の展開を考えるため、国内の「水」関連のプロジェクトの活動、理研所内の「水」関連の活動について紹介頂く。午後の部では、水の研究について所外の著名な研究者から具体を紹介頂く。また、「水科学」の現状について、課題内の研究の実例と、見えてきた研究成果の具体例を紹介する。最後に、これまでの経緯・ワークショップ全体を踏まえ、「水科学」の現状と今後の展開について議論する時間を設け、「水科学」のFS後の像の明確化に向けて歩みを進める。

第1回 水科学ワークショップ −「水科学」の“これまで”と“これから”−

2010/07/06
場所:理化学研究所 東京連絡事務所(東京都千代田区)
オーガナイザー:長田 義仁

開催趣旨

理化学研究所(理研)では、次代の科学の在り方の一つとして、現代社会の抱える課題の解決に寄与すること(課題解決型の科学)を提案している。その一環として、理研の「水」に関する研究を結集し水の理解を格段に進めるとともに、得られた知見を社会に還元し役立てることを目指す研究課題を推進することとなった。

「水科学」は、基幹研副所長・長田義仁の下、2年間のフィージビリティスタディ(FS)として平成22年度4月に発足した課題である。今回は、インターナルに課題参加者を対象として、「全体構想」の共有、研究の進捗・計画の紹介と内容を深めるための議論を行う。課題参加者の交流を主眼とし、相互の連携を促進することを趣旨とする。

第17回 理事長ファンドワークショップ 「水を意識した科学研究の在り方 −複合的な視点から新たな「水」像を構築する−」

2010/02/11-12
場所:ラフォーレ修善寺(静岡県伊豆市)
オーガナイザー:土肥 義治、長田 義仁

開催趣旨

第7回理研アドバイザリーカウンシル(RAC)報告書の冒頭では、野依良治理事長の言葉を借りて、「理研の使命は「個人知を『理研知』へ、さらには社会知へと統合を進めること」にある」と指摘されている。学問の専門化・細分化が進展する現在において、知の再融合を図り、自然科学の「知」における総合的研究機関として、総力を持って社会の負託に応えることが、今、確かに求められている。

今回のワークショップでは、「水」を取り上げる。水は非常に身近な存在であるが、未だ科学的に解き明かすべき課題を持つ標的であり、水を巡る領域は未開発地として物理化学、生命科学、計算機科学など様々な分野の研究者の興味を惹きつけて止まない。同時に、水は社会経済的にも非常に重要な議論の対象でもある。21世紀は「水の世紀」とも呼ばれ、水資源の利用、安全な水の確保、水質汚濁や酸性雨などの水問題は、地域や国のレベルを超えて、全地球規模で議論されるべき問題として存在している。今回のワークショップでは、科学者にとって普段身近な「基礎科学の対象としての水」という側面のみならず、「社会問題としての水」についても科学的・産業的ニーズを知る機会を得たい。そのことで複合的な視点から、「水」を考えたいと思う。

これまで理事長ファンドワークショップでは、課題解決型科学のテーマとして、理研のシーズと社会のニーズがマッチした課題を扱ってきた。例えば、生物学的研究の出口としての創薬や、低炭素社会が求める技術としてのバイオマスエンジニアリングである。この意味で、「水」は社会の求める像と研究者の扱う対象との距離が十分に近いとは言い難い対象である。理化学研究所が「水」を扱う上でどのような態度をとるべきなのか、今後どのような方向性が考えられるのか、議論をしていきたい。

今回のワークショップを通じ、最先端科学の諸研究分野を「水」という視点で俯瞰した様々な議論がなされる中で、研究者間の交流が促され、思いがけない「知」の種が結ばれることを、また、今ある水に関連する知の「種」が芽吹くことを、さらには研究者間のネットワークが構築され、新たな展開が促されるような環境が産まれることを、願っている。