マイクロチップによる遺伝子の簡易診断
自律型マイクロチップはPDMSというシリコーンラバーを型成形して作ります。PDMSが持つガス溶解性を利用すると、分離用ポリマー溶液と試料の界面を流路内で自動的に形成することができます。アフィニティー電気泳動の場合は、ポリマー鎖に短いDNAをあらかじめ固定化しておきます。ここに泳動されてきた試料DNAは、固定化DNAにトラップされて濃縮された後、親和性のわずかな差に基づいて分離されます。この方法で、60塩基の試料DNAを100倍以上に濃縮し、一塩基の入れ替わりを検出することができました。
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文献
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Ito,
T., Inoue, A., Sato, K., Hosokawa, K., and Maeda, M.: “Autonomous polymer
loading and sample injection for microchip electrophoresis” Analytical
Chemistry, 77, 4759-4764 (2005). |
(2) |
Ito,
T., Inoue, A., Sato, K., Hosokawa, K., and Maeda, M.: "Affinity
capillary electrophoresis in a poly(dimethylsiloxane)-glass hybrid
microchip" Chem. Lett. 32, 688-689 (2003). |