生物情報基盤構築チーム, VCAD システム研究プログラム, 理化学研究所
外観検査アルゴリズムコンテスト2010の結果
ViEW2010ビジョン技術の実利用ワークショップでの表彰式・発表の様子
パシフィコ横浜にて2010年12月9日-10日に451名が参加したViEW 2010にて、細胞内観察画像からのメラノソーム追跡を対象とした外観検査アルゴリズムコンテスト2010 (143名エントリー)の結果発表・及び優秀賞・細胞内ロジスティクス賞の表彰が行われました。
- 伊藤 大輔 氏(徳島大), 鮮鋭化とマスク画像を用いた粒子追跡
-前回画像の粒子位置を考慮したアルゴリズム- - 菅野 純一 氏(ヴィスコ・テクノロジーズ), 排他的評価に基づく対応点探索を用いた粒子追跡
-複数の粒子の評価値を排他的に制御することで、正確な追跡を可能にしたアルゴリズム- - 内野 亮 氏,吉野 大空 氏,小林 央 氏(東レ), 粒子情報に基づく評価関数を用いた粒子追跡アルゴリズム
-粒子情報を評価関数化することで、高速かつ精度良く粒子追跡を実現- - 山下 聡 氏(徳島大), 極小値を用いた粒子検出と移動距離・輝度差を用いた粒子追跡
-全ての粒子の追跡を行うことで正確な追跡を可能にしたアルゴリズム- - 内野 亮 氏,吉野 大空 氏,小林 央 氏(東レ), 粒子情報に基づく評価関数を用いた粒子追跡アルゴリズム
-粒子情報を評価関数化することで、高速かつ精度良く粒子追跡を実現- - 菅野 純一 氏(ヴィスコ・テクノロジーズ), 排他的評価に基づく対応点探索を用いた粒子追跡
-複数の粒子の評価値を排他的に制御することで、正確な追跡を可能にしたアルゴリズム- - 河合 涼 氏,入野 裕章 氏,川口 亮 氏,柏谷 俊輔 氏,森野 比佐夫 氏,山口 新 氏(ファースト), パーティクルフィルタを用いた粒子追跡
-ボロノイ図と距離画像による粒子領域の切り分けに着目したアルゴリズム-
精密工学会 画像応用技術専門委員会
最優秀賞
優秀賞
学生奨励賞
文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究 細胞内ロジスティクス
細胞内ロジスティクス大賞
細胞内ロジスティクス賞
本細胞内ロジスティクス(大)賞は正解率上位のみの選考基準である(最)優秀賞とは異なり、細胞内ロジスティクスに有用であろうロバスト性を4種類の順位(正解率、各正答データの難易度を加味した順位:参加者全体の正解率の逆数で各データの点数を重み付けした順位、参加者の全データに対する得点の分散で正解率を割った点数の順位、重み付け+分散)により採点し、また、アルゴリズムが独創的であるかを提出された要旨を基に産総研の大津先生及び中京大の輿水先生に審査して頂いた結果を基に選考をしております。
大津 展之 先生(産総研)の講評
「粒子情報に基づく評価関数を用いた粒子追跡アルゴリズム 」及び「排他的評価に基づく対応点探索を用いた粒子追跡」は、どちらも細胞内粒子の追跡に関して細やかな考察を行い、比較的簡単でスマートなアルゴリズムながら高い追跡性能を達成していて、追跡が困難な場合へのロバスト性も高く、細胞内ロジスティクス賞に値する。「パーティクルフィルタを用いた粒子追跡」は、他に比べて処理時間は掛かっているが、Sauvola法、ボロノイ図、判別分析、パーティクルフィルターなどの高度な手法を駆使して、ロバスト性も高く、アルゴリズムの観点から特に細胞内ロジスティクス賞として推薦できる。輿水 大和 先生(中京大)の講評
「粒子情報に基づく評価関数を用いた粒子追跡アルゴリズム 」及び「排他的評価に基づく対応点探索を用いた粒子追跡」は、どちらも細胞内粒子の挙動を丁寧に観察した、トラッキング性能が非常に優れ、また、それぞれにスマートなアルゴリズム(Watershedや組み合わせ)を駆使していて、細胞内ロジスティクス賞に値する。また、「パーティクルフィルタを用いた粒子追跡」は、トラッキング性能も悪くなく、際立って処理時間がかかっていたが、実装したアルゴリズムが非常に立派に構築(Sauvola法の2値化、Watershed法で粒子分離、ボロノイ図で追跡、など)されていて、細胞内ロジスティクス賞に相応しい。