新現象の発見には、新しい測定手法と装置開発が重要
です。物質系放射光利用システム開発ユニットでは、特に
物質科学を対象とした研究において、高感度、高精度で
観測できる放射光ビームライン装置性能の維持に加え、
空間、時間、運動量、エネルギー、偏光など、光のもつ
自由度を極限的に絞り込んで物質科学研究に応用する
技術、および手法を開発し、その系統的な整備を進めて
います。大型放射光施設SPring-8内で担当する放射光
ビームラインは、27m長アンジュレーターを光源とする
硬X線ビームラインBL19LXU、2009年度より物質科学
ビームラインと命名され、粉末X線回折測定用にリニュー
アルされたBL44B2の物理系ビームライン群です。
また、X線自由電子レーザー(SACLA)利用研究を推進して
います。




当ユニットでは、2012年度(平成24年度)〜において、
主に以下の研究課題を実施しています。

◎ 科研費(挑戦的萌芽)   (H.24年4月〜H.26年3月) 
     "高輝度X線用ファイバー光学要素の開拓"

◎ A-STEP (H.23年12月〜 H.24年7月) 
     "ガラスキャピラリによるX線の時間遅延および偏光
          制御技術開発"

◎ SACLA利用研究課題
      2012A8052      "フェムト秒時間分解コヒーレント
              X線回折法による無機単結晶薄膜・微結晶
              の光誘起構造変化測定"
     2012B8030
     2013A8033

◎ 理研BL課題
     20120058     "ガラスキャピラリによるX線ビーム偏向
              技術開発"
     20120061 "半導体結晶における光誘起音響パル
              スの時間分解X線回折測定"

◎ 物質・デバイス領域共同研究課題 
    (北海道大学西野研究室) (H23-24年度)
              "時空間分解X線測定法を用いた半導体における
              光励起歪みの生成と伝搬過程の研究"

物質系理研ビームラインにおける放射光測定技術開発と時間分解X線回折測定